
懇談会案内
掲載日:2019年 2月21日
会員各位
(株)ダイヘン
第315回電気材料技術懇談会『施設見学会』および『若手研究発表会』のご案内
標記の件につきましては、施設見学会と若手研究発表会を兼ねまして、関西電力(株)様のご協力の下 関西電力(株) 技術研究所 様にて行うこととなりました。詳細を下記に記載いたしますので、万障お繰り合わせの上、ご出席下さいますようお願い申し上げます。
1. 日 時:平成30年 7月18日(水)10:00~19:00
10:00~12:00 施設見学
13:30~15:25 若手研究発表会ショートプレゼンテーション
15:40~17:15 同ポスター発表
17:30~19:00 懇親会 (時間は若干の変更の可能性あり)
2. 場 所:施設見学: 関西電力(株) 技術研究所
若手研究発表会:関西電力(株) 技術研究所
3. 参加費:見学会、若手研究発表会、懇親会:無料
4. ディスカッションリーダー:大阪府立大学大学院工学研究科 内藤 裕義 先生、
株式会社ダイヘン 綾部 浩一 氏
(1) 77kV CVケーブル中間接続部用経年絶縁テープの性能評価
重見 賢太(しげみ けんた) 氏(関西電力株式会社)
[セールスポイント]CVケーブル用テープ巻式中間接続部の主絶縁材料である絶縁テープについて、長期間保管による酸化劣化に関する検証を行った。結果、10年保管したテープであっても、機械、電気性能共低下しないという、テープの効率的な運用に寄与できる結果が得られた。
(2) 溝型低風圧電線の開発
山田 俊介(やまだ しゅんすけ) 氏(住友電気工業株式会社)
[セール スポイント]電柱等の支持物に加わる荷重を低減する電線を開発した。
本製品は、表面に溝を設けることで風速40m/sおよび28m/sの風圧荷重を低減し、かつ、電線表面印字の視認性も考慮した点に特徴がある。
(3) オンラインセンサによる変圧器状態診断技術
小川 賢治(おがわ けんじ) 氏(株式会社東光高岳)
[セールスポイント]変圧器のメンテナンスの効率化のためセンサによる状態監視が実施されつつある。今回、オンラインセンサの油中水分量・油温測定機能や油中ガス量測定機能を用いた内部状態診断について知見が得られたので報告する。
(4) パワー半導体モジュールの新しい絶縁評価技術(ガードプローブ法)
山竹 厚(やまたけ あつし) 氏(三菱電機株式会社)
[セール スポイント]パワー半導体モジュールの絶縁信頼性には、半導体チップの耐帯電性能が重要となる場合がある。従来の信頼性評価手法では帯電現象のために長時間を要していたが、今回、その時間を大幅に短縮する評価技術を開発した。
(5) 角型セルに注入された高粘性液晶の配向
唐木 翔太郎(からき しょうたろう) 氏(大阪工業大学)
[セールスポイント]ヒドロキシプロピルセルロース液晶はコレステリック構造を持った高分子液晶であり、高い粘性を持つ。
角型セルに流し込むことで、高粘性液晶がどのように配向するか調べている。
(6) ペリフェラル領域を考慮した有機トランジスタの等価回路解析
末永 悠 (すえなが ゆう) 氏(大阪府立大学)
[セールスポイント]ペリフェラル領域を含む有機トランジスタの等価回路モデルを考察し、インピーダンスに関する表式を導出した。また得られた表式と実験結果との比較により交流動作時の移動度や接触抵抗など、重要な物理量を算出した。
(7) 有機半導体薄膜の積層界面における光誘起電荷生成を利用した
キャリア移動度評価手法の検討
西川 裕己(にしかわ ゆうき) 氏(大阪大学)
[セールスポイント]有機半導体薄膜の積層界面で生成する光誘起電荷への可変電場の印加により、キャリア極性及び移動度の評価に必要な過渡電流波形が得られ、その解析手法の提案と検証により薄膜中のキャリア移動度の決定に成功した。
(8) 高出力レモン果汁燃料電池の作製
西川 真央(にしかわまお) 氏(大阪工業大学)
[セール スポイント]レモン果汁を直接燃料とする大出力のバイオ燃料電池を作製した。導電性高分子, PEDOT*PSSをCuNiメッキしたポリマー集電極に塗布してアノード触媒に用いることで実現した。
(9) 部分放電より伝搬される超音波の周波数特性
井上 俊介(いのうえ しゅんすけ) 氏(兵庫県立大学)
[セールスポイント]近年、高度経済成長期に大量投入された変圧器等の事故、故障の未然の予防として,破壊の前駆現象である部分放電の超音波での検知を目指し,伝搬する超音波の周波数特性を検討した。
(10) 鉛ハライドペロブスカイトヘテロ積層膜の作製と評価
坂戸 雅智(さかと まさとし) 氏(近畿大学)
[セールスポイント]太陽電池や発光素子の新しい機能性材料として注目されている鉛ハライドペロブスカイトのヘテロ積層膜を真空蒸着法により作製し、その物性評価を行った。
(11) 高密度界面欠陥の影響を考慮したSiC MOSFETにおける短チャネル効果の研究
立木 馨大(たちき けいた) 氏(京都大学)
[セールスポイント]本研究は、SiC MOSFETにおける界面準位が短チャネル効果に与える影響を明らかにし、界面準位密度分布を用いて、しきい値電圧を予測する新たなモデルを提唱した。
(12) 無機銅系正孔輸送材料を用いた無機・有機ハイブリッド半導体多層膜ミラーの作製と有機受光素子の狭帯域光検出に向けた検討
奥井 陽有人(おくい ひゆと) 氏(大阪大学)
[セールスポイント]無機銅系正孔輸送材料と高分子系材料を用いて半導体多層膜ミラーの作製を目指した。有機受光素子の中に内包することで、従来の有機半導体の吸収スペクトル帯域より狭帯域光検出が期待できる。
(13) 導電性高分子アクチュエータのドーパントと収縮力の関係
畑 文人(はた ふみと) 氏(大阪工業大学)
[セールスポイント]導電性高分子は電圧を印加することで膨張収縮を行う。ポリピロールは電解重合時の酸化剤のアニオンを変えることでドーパントを変えることができる。電解重合時のドーパントによる収縮力の違いを調べている。
(14) LbL法アシスト複合めっきによる金属-絶縁物複合膜の作製
竹内 誠(たけうち まこと) 氏(奈良工業高等専門学校)
[セールスポイント]電磁波吸収材料の開発を目的に化学的手法による樹脂形成と同時に、電荷が付与された磁性粒子を電気泳動で共析させるLbL法アシスト複合めっきを提案し、充填率および分散性が良好な複合材料の作製に成功した。
(15) PMMA溶融混練によるPVDF結晶多系制御
藤岡 雄一(ふじおか ゆういち) 氏(大阪市立大学)
[セールスポイント]特異な電気特性を示すポリフッ化ビニリデン(PVDF)にポリメタクリル酸メチル(PMMA)を溶融混練し、混練条件を変化させることで、PVDFの結晶構造制御を試みた。その結果、混練条件の最適化により、PVDFの結晶構造制御ができた。
(16) ネマティック液晶中に生じるウォール欠陥の生成と安定化に関する研究
大内 智弘(おおうち ともひろ) 氏(大阪大学)
[セールスポイント]液晶配向における欠陥の積極的な制御が、粘性や屈折率などの物理的性質を局所的に変調する手段として注目されている。本研究では界面配向の設計により、ウォールと呼ばれる配向欠陥を初めて人工的に安定化した。
(17) エチレンビニルアルコール共重合体/Ni粒子複合材料の温度応答性電気抵抗率の自在制御
円道 潤(えんどう じゅん) 氏(大阪市立大学)
[セールスポイント]繰り返し使用可能なヒューズの高性能化を目指し、高分子/フィラー複合材料の温度依存性電気抵抗率における応答温度の制御を試みた。エチレン/ビニルアルコール共重合体/Ni材料の応答温度を調節することが出来た。
(18) 負極にチタン酸リチウム(LTO)を用いたポリマー二次電池に関する研究
小林 凌太 (こばやし りょうた) 氏(大阪工業大学)
[セールスポイント]正極に導電性高分子、負極にLTOを用いた二次電池では、電解液にカーボン電極を用いた従来のリチウムイオン電池の100倍以上の水分を含有しているにも拘わらず、高出力での充放電動作が確認できた。
(19) ポジ型厚膜レジストにおける溶解抑制剤の開発
外川 雄介(そとかわ ゆうすけ) 氏(大阪市立大学)
[セールスポイント]溶解抑制剤の精密分子設計により、ノボラック系ポジ型厚膜レジストの解像度向上を目指した。溶解抑制剤の分子サイズおよび分解後の酸性度を変えることにより、レジスト解像度を大きく改善することが可能であった。
事務局: 電気材料技術懇談会 事務局
E-mail : denzaikon@opal.eei.eng.osaka-u.ac.jp
